「NEWS!」 広域電鉄線 延長開業!2006.12.15 京元電鉄+光明KTXシャトル編
2006.12.15 今度の電鉄線はソウル北東部とKTXアクセス!
Special Thanks to S.D.HwangSpecial Thanks to 201系Special Thanks to Y.H.LEEこのページは韓国の鉄道ファン、S.D.Hwang[Hwang君]様、201系様、Y.H.LEE様より頂いた写真で構成しています。This page is copyright by S.D.Hwang & 201系 & Y.H.LEE 2006.12.24
京元電鉄(議政府〜逍遥山)ソウル北東部に待望の電鉄延伸!
長年工事中だった広域電鉄・京元電鉄線 議政府〜逍遥山が開業。ソウルから議政府・東豆川方面がより便利になりました。
ソウルから東豆川方面へは今までは議政府で長距離線である通勤列車(CDC)に乗り換えていました。が、通勤列車への乗り換えは切符の買い直しを要するほか、5両編成が1時間に1本と本数も少なく、東豆川方面の利用者には不便を強いられていました。今回の開業で同区間への利便性が格段に向上しました。
最近の電鉄延伸は大部分を地下区間としたり、既存の電化区間に電鉄設備を追加する形式でしたが、今回は既存の非電化区間を電化及び高架化する方式です。今後京義電鉄線や京春電鉄線が同様の電鉄化を控えて工事が進行しており、今回の京元電鉄線延伸区間は記念すべきものとも言えます。(中上) 電化を機に東豆川〜逍遥山に残る踏切には電化による高さ制限(4.5m)のポールが渡ります。(下段) 電鉄化を機に一新した駅舎。左から州内・逍遥山・東豆川(撮影時は東安)
今回の延伸区間について
今回の延伸を機に、4つの新しい駅が完成。また3つの駅が改名しました。改名駅 : 議政府北部→佳陵(駅に昇格)・東豆川→東豆川中央・東安→東豆川今回の延伸区間には朝夕に急行列車が新設され、通勤輸送に貢献します。また、これまで議政府始発であった新炭里方面の通勤列車は東豆川始発となります。
駅の各所、また表示類も真新しい駅名が表示されるようになりました。列車のLED表示はハングル・英語の交互表示です。
いよいよ開通式!
12月15日、開通式の朝。駅舎の中は新しい鉄道を迎え入れる準備が進んでいます。
東安から駅名を変更した東豆川駅前では開通式が行われます。
そしていよいよ開通式。この辺りは北と対峙する最前線も近く、軍事的に主要な施設が多くあります。そのため、開業式には在韓米軍の関係者も参列していました。
いよいよテープカット!
関係者によるテープカットが行われ、いよいよ新生京元電鉄線が出発の時を迎えます!
テープカットの後は大混雑のホームで花束贈呈と記念電車の出発式が行われました。今回の記念電車は交直流電車の最新鋭、5x89編成がその任を担います。
通勤列車として活躍する気動車(CDC)はここ東豆川が新しい出発駅となります。電鉄線の終点は逍遥山ですが、乗客の多い一つ南のここ東豆川を起点とした計らいは、日本で言う、のと鉄道の七尾始発を思い起こします。
Topics@ 1号線を通らない電車。交流専用6000系「マティズ(交流)」
延伸を広げる広域電鉄網に対応して今回登場したのが"交流専用車"。直流区間の地下鉄1号線を通らない龍山〜徳沼電鉄や今後開通予定の京義・京春電鉄を中心に投入がされます。ちなみに最近のこのデザインの車両は交直流車も含め、一部運転士さんの間では「マティズ」と呼ばれています。その丸っこいデザインと釣り目のライトから、韓国の代表的な軽自動車の名称をこの電車の愛称にした模様です(^_^)
TopicsA 議政府北部行き/議政府始発CDC 最終日の風景
電鉄延伸前日は議政府始発のCDCの最終日、そして翌日から「佳陵」へと駅名を変える議政府北部の最終日となりました。日本のような大パニックも無く、両者とも静かにその幕を下ろしました。
TopicsB ソウルメトロに新CI誕生 07.1.21 Photo by MINEYUKI
ソウルメトロ所属車両に2006年末頃から新しいCIを用いた電車が登場しています。その中でも1号線用の電車は従来黒く塗られた運転室上部がこれに合わせて赤く塗られた車両が登場しています。
KTXシャトル電車(始興〜光明)
京元電鉄延伸と同時に永登浦・九老などソウル南部地区のKTX利便性向上とKTX光明駅の利用促進を目指したKTXシャトル電車が運行を開始しました。
屋根の高い欧州風の駅舎に韓国風の電車が佇む…新しい電鉄の1ページがここにあります。
KTXの主要駅として作られた光明駅ですが、2004年のKTX開業後、利用者が振るわず、悩みの種となっていました。今までシャトルバスの運行など様々な策を練っていましたが、今回切り札とも言える電鉄乗り入れが実現しました。運行区間は龍山駅〜(各駅停車)〜光明駅で、KTXの停車しない永登浦や仁川方面から乗り継げる九老などの利用者の利便性が向上します。
光明駅には新しく電鉄ホーム(既存ホームをかさ上げ)や電鉄用ホーム柵、電鉄改札が設置されました。(右上) KTX案内用のカラフルなLED案内板も電鉄用に流用しています。
今回の最大の課題は、高速列車用の信号システム(TVM)の線路に従来の電鉄用の信号システム(ATS)しか持たない電車を乗り入れることでした。電車の機器を改造するとなると膨大な費用と時間がかかる上、車両運用面でも不利です。そこで、既存の高速鉄道信号を電鉄信号搭載車も信号を読み取ることが出来るように地上設備を改良しました。右の画像は光明駅8番ホームのソウル側。青地に黄色三角の閉塞境界標識(TVM標識)・絶対停止標識(Np表示)と共に目視用の色灯式信号機が増設されています。従来のKTX車両の信号情報は線路に流れ、それに相当する信号情報が色灯式信号機と地上子から電鉄車両に発せられます。
シャトル電車の経路
龍山を出発した電車は京釜電鉄線(2線)を通り、始興駅に停車の後、渡り線で高速線に入ります。28‰のスロープを駆け降り、既存線と高速線を隔てる特殊なデッドセクションを抜けると、降車ホームのある光明駅のT7線に到着します。(ダイヤの乱れなど特殊な事情の場合は渡り線を経由してT8線に到着しそのまま折り返す場合もあります)乗客を降ろした後、列車の向きを変え、G7もしばしば憩う光明駐泊基地へと引き上げます。そして光明駐泊基地から乗車ホームのあるT8線に入線し、龍山行きとなります。ちなみに光明駅の青で示した線以外はATS非対応にて、電鉄線電車の入線はできません。
広いドーム上の駅に佇む電鉄線の姿は欧州的な雰囲気すら感じます☆
シャトル電鉄は龍山〜九老の間は京仁急行線と線路を共用します。高速線入口の28‰のスロープを考慮してか、VVVF車が優先的に充当されるようです。
冠岳駅と光明駅を結ぶシャトルバスも健在です。KTXに準じた前面塗装がユーモラスです(^_^)
光明駅に未来を一身に背負って、盛大な開業式が行われました。今回の記念電車は5x76編成。KTXの乗り継ぎ客の他に、KTXを利用しない人も光明駅で下車が可能ですので、通勤需要など今後の発展が大いに期待されます。
今まで利用不振に悩んだ光明駅。シャトル電車運行を機に、新たな輸送需要と、京釜線に負担を掛けない光明始発列車の設定など多くのプラス効果が期待されています。光明駅の未来を掛けたシャトル電車、今後の発展に要期待です☆
2006.12.15 逍遥山発、光明発、2つの新生電鉄が出発!広域電鉄網はますます広がります
とどまることを知らないソウルの広域電鉄網の拡大。今回は非電化路線の電鉄化や高速鉄道の電鉄互換化と新しい技術と試みがふんだんに生きています。日本と似た雰囲気のそれまでの電鉄から「韓国らしい」新しい電鉄へと電鉄を取り巻く風景も新しい時代へと移り行きます。
電鉄線開業日の電鉄駅の風景や新型車の貴重な写真を提供頂いたS.D.Hwang様 ならびに 201系様 及び Y.H.LEE様には心から感謝申し上げます!
Thanks so much! Gamsa-Hamnida!